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日米の教育事情 〜ますます多様化する日本の大学入試
米日教育交流協議会
受験生確保のために米国型の選考方法を導入?
現在、日本は受験シーズン真っ只中です。大学入試センター試験(センター試験)も終わり、私大入試の山場を迎えています。この後は、早慶など難関私立大入試と国公立大の二次試験が控えています。受験生にとってはこの時期が正念場です。 一方、帰国生入試に目を向けると、早慶など難関私大入試が前年9月に実施され、10〜12月にかけてその他の私立大と国公立大の入試が行われます。年明けに入試があるのは、東大、京大など難関国立大を中心にした数校のみです。これらの大学の受験者のほとんどはすでに他大学にも合格しており、この時期には帰国生入試受験生のほとんどは、入学先が確保できていると言っても過言ではありません。 これは4月入学の帰国生入試のケースです。一方で、帰国生には9月入学入試の受験機会もあります。来年卒業予定の12年生には、海外にいるこの時期に受験をする生徒もいます。9月入学の大学は一般的にAO(アドミッション・オフィス)入試と言われる入試方式を採用しています。この入試は、高校の成績や統一試験(SATやTOEFLなど)のスコア、自己推薦書や高校の推薦書などの書類を提出すれば合否が決まります。面接のために日本に行く必要はありますが、中には面接のない大学もありますので、海外にいながら受験することも可能なのです。 AO入試は米国の大学の選考方法を採用した入試方式で、現在は460校を超える大学が実施しています。帰国生を対象とした9月入学のみならず、日本の受験生を対象とした4月入学でも一般化しています。学力一辺倒ではない入学審査は受験生にとっては受けやすい入試であり、大学側も人物重視の学力審査をすると言いつつ、受験生確保のために積極的に導入しているのです。ただし、学力試験がないため、また推薦入試のように高校の成績の基準が厳しくないため、AO入試での入学者の学力の低さが問題視されています。 また、センター試験は今年で20回目を迎えましたが、利用する私立大が年々増加しています。導入時の90年にはわずか16校だったのですが、今年は487校が利用しています。その利用方法は各私立大に任されているため、国立大では原則として国語、数学、理科、地歴または公民、外国語の5教科を利用するよう取り決められている利用教科数も2〜3教科が目立ち、中には1教科のみという大学もあります。さらに、大学独自の試験を課さず、センター試験の成績のみで合否を判定する大学もあります。これも受験生の受けやすい入試方式です。 センター試験は、前身の共通一次試験導入時より、米国のSATやACTをモデルに検討されてきた統一試験です。そして、私立大がセンター試験の成績のみを利用し、大学独自の学力試験を行わないという点は、米国の大学の選考方法に類似していると思います。ただし、センター試験利用型の入試では、高校の成績は重視されていませんし、推薦書などの書類は不要であるため、米国大学の選考方法とは異なっています。 このように、日本の大学入試は、多様化が進んでいますが、それらは受験生の受けやすさを狙っているため学生の学力低下も否めません。実際、大学の講義についていける学生を確保できるのかという点に不安を感じます。 |
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~「週刊ビジネスニュース」 2009年2月13日号掲載
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