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日本の教育事情 〜少子化の影響で変わる受験生
米日教育交流協議会
至れり尽くせりの面倒見や恵まれた環境が用意されている 今や日本は受験シーズン真っ盛りです。皆様もメディアや知人、学習塾などを通じて様々な受験関係の情報をキャッチされておられることでしょう。私は以前、少子化の影響で「大学全入時代」がやって来るという話題に触れましたが、少子化であるがゆえにホットであり、またかつてとは全く様相の異なった受験が繰り広げられているという印象を受けています。 大学よりも早く少子化の荒波を受けている中学・高校では、生き残りをかけた受験生の熾烈な争奪合戦が展開されています。学習塾を訪問して生徒募集を行ったり、合格実績の向上のためにあの手この手を使ったりしています。大学入試センター試験を受けていれば、願書を送るだけで合否判定がなされる大学に目をつけた私立高校が、受験料を肩代わりして一人の優秀な生徒に数十もの大学・学部に出願させていた事件は、合格実績の上乗せと批判されましたが、高校側にしてみれば苦肉の策であったと言えます。受験料の肩代わりをしてもらった受験生はと言うと、ただで数多くの大学に合格できて嬉しいという感想を述べていました。 少子化の影響は学校側のサバイバル戦争のみでなく、多方面に表れています。地方の受験生が都内の学校を受験する際に宿泊するホテルでは、1泊2万円〜4万円という高額宿泊プランが受験生宿泊者の人気を集めているようです。脳を活性化する夕食メニューやスイートルームを自習室として開放する、自室まで直接起こしに来てくれるモーニングコールなど、ホテル側も受験生獲得のために様々な工夫を凝らしています。このような宿泊プランが売れるのも、少子化で一人当たりの教育費が増加し、少しでも子どもの負担を軽くしたいという親の思いが影響しているのでしょう。 ここで予備校業界に目を向けると、浪人生が減少する中、各予備校とも現役生の獲得に力を入れている動きが出ています。三大予備校と呼ばれる河合塾、駿台予備校、代々木ゼミナールや東進ハイスクールなど大手予備校は、現役生が通学しやすいように大都市郊外や中都市に小規模校を展開しています。久しぶりに日本に帰国すると、大手予備校の看板を見る機会も多くなっています。
また、今春は三大予備校が同時に各々特色を持った新校舎を登場させます。河合塾は東大本郷キャンパスの近くに東大志望者限定校舎を新設します。河合塾では医学部志望者向けの校舎を05年に設置しています。駿台予備校は1940年に初めて自前の校舎を建てた御茶ノ水駅の近くに11階建ての新校舎を建てます。この両校は「大学全入時代」とは言え、むしろ増加しているとも言える難関大や医学部志望の浪人生の獲得を狙い、志望大学や学部に特化した面倒見のよさをアピールしています。一方、代々木ゼミナールは代々木駅前に地上26階、高さ134メートルの塔のような校舎を建てます。地方出身者のための住居スペースや書店なども揃っているという教育環境が売り物となっています。少子化の影響は、受験生にとって至れり尽くせりの環境が提供されるというようなところにも表れています。
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~「週刊ビジネスニュース」 2008年2月15日号掲載
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