日米の教育事情

〜日本の大学入学にかかる費用
 

 米日教育交流協議会
代表 丹羽筆人

 

大学生一人当たりの負担はとても大きい

 

 日本では入学式の季節がやってきました。子どもたちは新しい学校での生活に胸を躍らせていることでしょう。親御さんもお子様の未来への期待に胸を膨らませておられることでしょう。しかし、何かと出費の多いのもこの季節です。ここでは日本の大学に入学する場合の費用についてご説明差し上げます。

 入学する際、大学に支払う費用は初年度納付金で、内訳は入学金、授業料、施設設備費、実験実習費、諸会費などです。2009年度の国立大学の初年度納付金は817800円で、内訳は入学金282000円、授業料535800円です。公立大学、私立大学の初年度納付金は、文部科学省調べの2007年度のデータによると、公立大学の平均額(他地域からの入学者)は入学金が399351円、授業料が536238円の合計935589円です。私立大学の平均額は入学金が273564円、授業料が834751円、施設設備費が19410円の合計1298726円です。私立大学では理系学部の方が文系学部より高く、薬学部は2125308円、医学部は5073467円です。

 大学に支払う費用はこれだけではありません。受験する大学の受験料があります。受験料は国立大学が17000円、私立大学は概ね35000円です。併願校を増やせば増やすほど費用はかさみます。また、第1志望校の合格発表前に、第2志望以下の大学の入学手続き期限が来れば、入学手続き金として入学金相当額を納める必要があります。第1志望校に合格し、入学を辞退しても入学金相当額は返金されません。帰国生入試は9月から2月までのロングラン入試ですので、第1志望校の受験前に第2志望以下の大学の入学手続きをしなければならないことはよくあります。

 大学入学までにかかる費用は他にもあります。教科書・副教材の購入費用、合格発表や入学手続きのための費用、入学式出席のための費用、住まい探しの費用、生活用品購入費用などです。全国大学生活協同組合連合会の「2007年度新入生調査報告書」によると、親元を離れて生活する自宅外通学の学生の入学までにかかった費用の平均は2068100円、自宅生は1292800円です。自宅外通学生は住まい探しの費用が約26万円、生活用品購入費用が約28万円と自宅生に比べて負担が大きいです。自宅外通学生の住まいは、地域によって家賃や設備に差がありますが、マンションまたはアパートの8畳程度の洋室、バス・キッチン付きというタイプが一般的です。

 大学入学までにかかる費用の他、大学入学後にも毎年の授業料や施設設備費などの支払いがあります。自宅外通学の場合は、月々の仕送りが必要です。全国大学生協連の調査によると、自宅外生への平均仕送り額は約8万円です。年間では約96万円ですから、自宅外通学の私立大学生の場合、1年次は約300万円、2年次以降も約230万円かかることになります。

 このように大学生一人当たりにかかる費用の負担はとても大きいです。兄弟揃って大学生となると家計のやり繰りも大変です。奨学金制度、給費・特待生制度、教育ローンなどを活用して、負担の軽減を図る必要もありそうです。 

 

 

米日教育交流協議会(UJEEC)・代表
河合塾海外帰国生コース北米事務所・アドバイザー
 

                       

                 ~「週刊ビジネスニュース」 2009年3月27日号掲載

                                

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