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日米の教育事情 〜日本の里山でのサマーキャンプ
米日教育交流協議会
日本語・日本文化の学習+心の教育がある 7月2日から、私の組織が主催する「サマーキャンプ in ぎふ2008」が始まっています。このプログラムは、海外生まれや海外での生活が長い子どもを対象として日本語・日本文化を様々な体験を通じて学習する目的で行っているものです。 現在実施中の第1期は、7月16日まで、そして第2期は7月23日から8月6日まで実施します。各期とも、ホームステイや江戸時代末に建てられた伝統的な「かやぶきの家」での宿泊、禅宗の寺院での宿泊を体験する他、元小学校の校舎を改修した宿泊施設を拠点に、伝統工芸制作、地元の子どもとのスポーツ交流、山歩きや川遊びなどを体験します。第1期では、地元の小中学校、高等学校への体験入学も組み込んでいます。 さて、今年で3回目となったこのサマーキャンプですが、参加者は海外では決して味わうことのできない日本の自然や伝統文化、歴史と、日本で出会った人々の心温かさを肌で感じ、忘れられない思い出を胸に、帰国後も日本語学習に励んでいると聞いています。私は補習校講師として教壇に立ち、日頃は英語中心の生活を送りながら通学してくる子どもたちにとって、学年が上がれば上がるほど、日本語学習が苦痛に感じることを目の当たりにしてきましたので、そういう意味ではこのプログラムの目的は達成できていると自負しています。 ここで、今年の参加者を見ると、海外生活は決して長くないので、日本語はそんなに問題はないという子どもも数人います。参加理由は、日本の伝統文化や自然に触れることができるからということです。確かに、日本語の読み書きはできても、神社とお寺、神様と仏様との違いが分からない、河原や土手が何なのか分からないという子どもはいますし、理科の教科書にでてくる植物や生物を見たことがない、夜空の星を見たことがないという子どもも少なくはありません。そして、手先の不器用な子どもが増えているもの事実です。紐が結べない、ナイフが使えない、マッチが擦れないなどはよく聞くことです。 このことは、実は日本でも都会に生まれ育った子どもにも当てはまることです。今年のサマーキャンプ第2期では、日本に暮らし、日本の学校に通学する子どもも参加できる期間を設けました。英語や異文化の環境で暮らす子どもとの交流ができることも評価されていますが、日本の参加者の親御さんからは、日本の自然や文化、歴史に触れられる絶好の機会であると好評いただいています。 過疎化の進む里山での生活、いわゆる田舎暮らしは、大人たちの間でもブームになりつつあります。Uターン、Jターン、そしてIターンをして田舎で暮らす人々が増えています。一方で、地方の若者たちは相変わらず大都市圏、特に首都圏に流出しています。都会は周囲に人やものがあふれかえっていても、そこで孤独を感じることの多い不思議な場所です。田舎には人やものは少ないですが、心豊かな生活があります。子どもたちの穏やかな心を育むという点でも、里山でのサマーキャンプは功を奏していると思います。
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~「週刊ビジネスニュース」 2008年7月11日号掲載
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