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日本の教育事情 〜変わる家庭での教育と学校教育
米日教育交流協議会
子を甘やかし、しつけも学校に依存する親 日本で大騒動となっている教員採用試験や校長・教頭昇進試験の不正、中学生が起こした犯罪は、アメリカでもお聞き及びかと思います。私は日本に滞在している中で、そんな大事件の裏で起こっている学校教育現場での問題点を感じることが多々あります。 その中で、まず、中学生や高校生の携帯電話でのトラブルが挙げられます。生徒が悪質なサイトに引っかかり犯罪に巻き込まれるケースが増加しているのです。さらに、裏サイトでの誹謗や中傷も蔓延し、学校の先生方がその対応に追われています。そもそも携帯電話は学校には必要ないものであり、親が買い与えたものです。悪質なサイトにアクセスできないようにするフィルタリング設定もありますが、親が不要と認めれば解除することができます。親がきちんとした使い方を指導せず、管理もしっかりしていないために起こったトラブルを、どうして学校の先生方が処理しないといけないのでしょうか。 また、小学校や幼稚園では、箸の使い方や食事のマナー、言葉遣いが悪いことなどを、学校側の責任にして、それらを指導することは教師の務めであると要求する親もいるそうです。学校とは年齢相応の知識や思考力、判断力を身につけさせるところであって、いわゆるしつけを行う所ではありません。親が家庭でしなければならないことを、学校側に押し付けても良いのでしょうか。 このような子どものしつけを学校任せにする親が存在する一方で、子どもの言いなりになる親の存在も気になるところです。先述したように子どもの言いなりに携帯電話を買い与える親も当然ですが、学校に不似合いな服装や髪型をさせる親も増加しています。幼稚園では、お弁当の中身に変化が起きているそうです。子どもの好きな食べ物を言われるがままに詰めるために、栄養的に偏りがあるお弁当が増加しているそうです。野菜や煮物はほとんどなく、おかずはハンバーグや唐揚げだけとか、おにぎりとスパゲティとピザという組み合わせもあるそうです。家庭での夕食も、子どもによってメニューが違うという話を聞いたこともあります。(冷凍食品なのでそんな離れ業が可能なのです。) 欲しいものをすべて与えてくれる親、要求をかなえてくれる親、そして、決して叱ることのない親の下で育った子どもは、将来どのような人間になってしまうのでしょうか。また、このような育て方をして、失敗したときに学校に責任を転嫁するような親は、子どもの将来をどのように考えているのでしょうか。 このような親が増えた原因を戦後の民主化教育を受けた世代の子育てにあると指摘される方もいらっしゃいます。自由や人権を重視する傾向が強い世代で、中には学生運動を展開し、日本の社会に徹底的に反発した人もいます。このような親の下に育ったことや核家族化が影響し、成長しても周囲のことより自分や自分の子どものことしか考えられないような親が生まれてしまったということなのです。 皆さんはこのことを、どのようにお考えになられますでしょうか。
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~「週刊ビジネスニュース」 2008年8月8日号掲載
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