日本の教育事情

〜2008年度帰国生大学入試始まる

 

米日教育交流協議会
代表 丹羽筆人

 

志望大学・学部を早期に決定し、十分な対策を立てることが肝要

 2008年度帰国生大学入試が始まりました。9月上旬を皮切りに3月下旬まで続くロングラン入試です。9月入学の場合、4〜7月も入試がありますのでほぼ年中行なっているとも言えます。私立大学は9〜10月を中心に11月までにほとんどの大学の入試が終了します。国公立大学は1112月に入試を行なう大学と2〜3月に入試を行なう大学との大きく2つに分かれます。

 私立大学は早稲田大、慶応義塾大、上智大などの人気の高い大学の入試が早く行なわれます。従って、ロングラン入試といえども、これらの大学を第1志望にする受験生は、合格すれば早々に入学先が決定し、4月の入学までのんびり過ごせるということになります。また、国公立大学を第1志望にする受験生は、入学先を確保した上で、じっくり国公立大学の受験対策に取り組むことができます。ただし、中にはいち早く楽になりたいという理由から国公立大学の入試を取りやめて、ここで合格した私立大学に入学する受験生もいます。

 一方、9〜10月に合格できず11月まで入試に臨む受験生にはかなりのプレッシャーがかかります。ここで合格できなければ国公立大学しか残っておらず、合格できるかどうかという不安もよぎります。さらに、来年の入学を待つばかりとなっている友人からの遊びの誘いも入ります。私立志望、国公立志望に限らず、9〜10月期に自分の合格できそうな大学も必ず受けておくということが肝要です。

 国公立大学の場合、2〜3月に入試を行なう大学は、一般入試と入試日が同じとか、東京大、一橋大のように入試問題の一部が一般入試と同じという場合があります。帰国生入試はロングランといっても、この時期まで合格しなかった場合、2〜3月に入試を行なう国公立大学の入試対策学習をしていない限り逆転合格はあり得ません。

 帰国生入試の入試科目として、多くの大学で小論文が課されます。理科系学部の場合は数学や理科も課されます。これらの学習の対策は一朝一夕でできるものではありません。また、大学や学部によって出題傾向に違いがあります。志望大学の過去問を十分に研究して繰り返し学習しておくことが大切です。

 また、出願条件としてTOEFLSATなどの国家統一試験のスコアを要求している大学を受験する場合、大学の出願期間に間に合うよう成績証明書を取り寄せねばなりません。その時期までにスコアを要求ラインまで獲得する必要があります。さらに、提出書類の一つである高校の成績証明書は、書類選考や面接の参考資料となります。高校の成績証明書のスコアはもちろんのこと、クラブ活動やボランティア活動にどのように取り組んだかという点も重要です。ほとんどの大学で課される面接で合格ポイントを獲得するためには、高校時代の総合的な活動が重要なのです。

 このように、帰国生入試合格のためには、高校卒業後の入試対策学習に加え、高校での学習や活動、さらに英語力の強化が必要です。つまり、受験2〜3年前から帰国生入試の仕組みを理解し、十分な準備をしておくことが肝要です。

                         ~Weekly Business News 2007年9月14日号掲載

                                

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