|
日米の教育事情 〜様変わりする日本の文化
米日教育交流協議会
新しい文化・社会の短所を認識した生活を 外国人が持つ日本のイメージが「富士山」「芸者」「侍」などというのは、甚だ時代遅れでしょう。「自動車」「カメラ」「電化製品」のような工業製品や「公害」などの社会問題が注目されたり、ビジネスマンが「エコノミックアニマル」と呼ばれたりしたのも、今となっては昔のことであり、今や、「アニメ」「ゲーム」「コスプレ」などがイメージとして挙げられます。外国人が日本で訪れたい場所として、特に若者たちが「秋葉原」を挙げることこそがそれを象徴しています。 このように、外国人の持つイメージが変化してきたのは、日本の文化そのものに変化が見られるからです。戦後の日本の生活は、欧米化が進みました。最近では、和服を日常的に身に着ける人をほとんど見なくなり、食事も和食が少なくなり、洋食系が中心です。住居もフローリングやカーペットの部屋が増え、寝具はベッド、トイレは洋式という家庭がほとんどです。衣食住という生活の基本は、欧米ともあまり変わらないといえるでしょう。 このような生活様式の変化は、子どもの育成にもさまざまな影響を及ぼしています。魚が食べられない子どもや骨を上手に取れない子どもが目立ちます。煮物に手を付けない子どもや箸(はし)の使い方が下手な子ども、食事中に炭酸飲料を欲しがる子どももいます。また、正座のできない子どもが増えており、中には、しゃがむことのできない子どももいます。日本では、多くの学校で和式トイレが設置されていますが、しゃがむことのできない子どもたちは小学校入学時に大変苦労するという話を聞いたことがあります。このように、日本で暮らしていながら、まるで欧米生活の長い子どものようであることは、なんとなく不思議に感じてしまいます。
いずれにしても、日常の生活様式が大きく変化しているのですから、その中で育った子どもや若者の生み出す文化が、かつての日本の文化と離れることは当然でしょう。もちろん、新しい世代が新しい文化を創出することはとても大切なことです。ただし、文化は人々の生活のみではなく、身体や行動、精神状態などにも影響を与えることを忘れてはいけません。日本の衣食住の文化は、日本人の体質や体型、日本の風土に適したものとして受け継がれてきたのです。 |
|
~「週刊ビジネスニュース」 2009年11月27日号掲載
|